津山高校の土曜講座に世界的芸術家・武藤順九さんをお招きしました。
どれだけすごい人かというと、ローマ教皇の公邸に史上初めて抽象彫刻が永久設置された彫刻家であり、国連ユネスコ本部にも絵画作品が永久設置された画家でもあります。
そんな武藤順九さんは現在、日本各地で「寺子屋プロジェクト」を展開しています。これは墨による表現活動で、「日本人の美意識」をつくり、「未来の日本を背負っていく」若人たちが「日本古来の伝統や心を持つ、本当の意味での世界市民となる」ための活動ということだそうです。
18名の参加生徒たちは、世界から見た日本の素晴らしさと危惧について武藤さんからお話を聞いたのち、6メートルの巻紙に各々の思いをもって創作活動を行いました。その後、体育館で全作品を一望する鑑賞会を開き、作品を堪能しました。
津山高校は、広い教養を身に付けられる活動も大切にします。
【参加生徒の感想】抜粋
・この寺子屋に参加したことで、筆や墨、水での新しい表現のやり方、日本の伝統を守ることの大切さを改めて感じることができた。また、いつかこの巻物を描くとき、私は何を描くのだろうと考えた。
・心を空っぽにして描くということは今までしたことがなかったので、最初はどうしたらいいか迷った。最初は周りの目が気になって、思い切ってできなかったが、だんだん集中して自分の心に向き合うことができた。今回武藤先生がくださった言葉、経験を忘れないようにしたい。
・巻物に何か描いたことがなかったのでとてもワクワクしました。順九先生の授業はとても面白く、興味深かったです。この講座に参加してよかったです。
・武藤先生のお話を聞いて、いつも通っている津山の街並みは特別なものであるということを知って驚いたとともに、私たちがこの街並みを守らなければならないのだという強い使命感を感じました。「葉っぱの一生」を描くときは、無心になって何かに没頭するということは普段できないので、とても楽しかったです。