カテゴリー別アーカイブ: SSH

津山高校は平成24年度から、文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH)に指定されました。
世界を舞台に活躍できる研究者の育成を目指し、ハイレベルな取り組みを行う理数教育の拠点校となります。 津山高校SSHでは、理数科を中心に特色を生かした独自のカリキュラムと課題研究、海外研修をはじめとした多彩な研修行事を実施します。

「ソーシャルサイエンスⅡ」第2回ワークショップ

ソーシャルサイエンスⅡ(高校3年次生対象)の第2回ワークショップを7月13日(土)に行いました。

今回のワークショップには、SS開設からお世話になっている津山信用金庫理事長の松岡裕司先生(本校卒)をお迎えしました。将来の日本、世界でリーダーとして活躍することを目指す生徒に向け、「稼ぐ地域を創生する」をテーマに講義をしていただきました。

津山地域の現状や、地域創生への取り組みを知り、津山から世界へどういったアプローチができるかを、経済という視点から考えることができたと思います。

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「ナチュラルサイエンスⅠ・Ⅱ」第2回ワークショップ

  ナチュラルサイエンスⅠ・Ⅱ(高校2,3年次生対象)の第2回ワークショップを2019年6月29日(土)に行いました。
 今回のワークショップには、高知県立大学文化学部 大村誠 教授をお迎えしました。大村先生は、本校のSSH運営指導委員でもあります。 「地球科学と防災科学」について, 前半は,研究者になるまでの道のりを地球科学研究の概要とともに講義していただきました。後半は,防災に関する学問について,自然科学における観測データの可視化,フィールド調査の重要性だけではなく,政策や心理学などの社会科学との文理融合の重要性についての講義もあり,学校設定科目ナチュラスサイエンスで身につけるべきVisionとして,多面的・多角的な視点や,学問的な広い視野を得る機会となりました。

○生徒の感想(抜粋)
・防災といっても,多岐にわたる学問が支え合っているということが理解でき,自分が防災に関して活躍できそうな分野について興味を持つことができた。これまで研究したいと思っていた分野に匹敵する興味深い研究分野を発見できたことが大きな収穫であった。私は理系の研究だけではなく,心理や行動にも少し興味を持っており防災には自分の興味を生かせると思った。もちろん,研究する側の立場になるだけではなく,昨年の豪雨で岡山が安全だと限らないことも実感しているので,日頃からの備えはもちろん先生がおっしゃっていた何気ない毎日を大切にしたい。


・災害は身近なものでありながら自分は大丈夫だろうという油断が起きやすいものです。だからこそ悲しい思いをする人を減らしたいものです。防災を学問としてとらえたとき,文系と理系の協力が不可欠だという話が印象に残っています。元々私は文系理系を問わず両分野が好きで垣根を越えてしまえと思っていたので,防災という学問に非常に興味を惹かれました。


・ニュースで簡単に数字や単文で表示される警告は,多くのデータから可能な限り予測された多くの専門家からのメッセージであることがわかった。しかし,その警告に従う人や従わない人もいる。地震発生などの予知が難しい現状の中であっても,想定される範囲内で最大限のことを行えば失うものは少なくなるが,そこには時間と労力とお金がかかるのも事実であり,課題は残り続けることを痛感した。文理融合の話も印象に残っており,文理を分けた教育と分けない教育のどちらがよいかも難しい課題だと思った。専門家だけでなくすべての人がどこまで本気になれるのかは簡単なようで複雑な課題だと感じた。


・防災の分野に対する考え方が一新された。今まではただ漠然と一人一人が備えるというイメージが強かったが,国や地方公共団体の取り組みについて事前学習で知ることができた。大村先生の講義で最も心に残ったのは「防災とは被災後日常的な生活の幸せに戻れた点,そこまで先を見据える」ということだ,命を守ることだけではなく,復旧,次への備えまでを考えて様々な分野が連携しなければならないということに防災の本質を感じた。また,防災における心理学の面での研究のお話も聞いてみたかった。


・以前は,防災→気象や天体→自然→理系!といった具合に短絡化して考えていましたが,先生の講義を聴いて,政策やコミュニティといった文系に関わる研究分野からのアプローチも可能だなと,驚かされました。文理融合が大事であるという言葉の意味を再確認しました。しかし,どうして長い間,文理が区分されたまま教育が行われているのかが気になり始めました。理由はあるのだと思いますが,文理が融合したり区分されたり,将来には教育も変わっていくのだろう。


・原子力の井上先生の講義と大村先生の今回の講義を通して,私は現状認識と将来へのビジョンに関して,科学者と政治家にずれがあると感じました。このずれが災害の被害につながったりするので,大村先生が言われた文系と理系の密接な連携が必要なんだと思います。地球科学とは,理系と文系科目を学ぶ必要がある科学だと知りました。自らの進路を考えるよい機会ともなりました。

津山高校SSH遺伝子実験セミナー

 2019年7月23日に、3年生の普通科・理数科の理系生物選択者を対象に津山高校SSH遺伝子実験セミナーを津山高校生物教室で実施しました。 岡山大学大学院自然科学研究科の阿保 達彦 先生に津山高校に来校して頂き、出張講義の形式です。

  講座内容は、「遺伝子発現制御実験:大腸菌ラクトースオペロンを例に」です。 普段高校ではできない遺伝子実験を、大学の先生から講義を受け実験を行うという非常に貴重な体験です。

では、実験内容の紹介です!! まずは、本日の実験に関する講義です。遺伝子の発現調節に関する内容ですが、非常にわかりやすく講義して頂きました。  次に、大腸菌の培養です。オートピペッターを使って野生株や変異株の大腸菌を培養液に加えていきます。 

午後からは、各培養液で酵素反応を行わせ、反応液の色を観察します。 実験結果から、変異株の遺伝子型を推測します。 最後に、本日の講座のまとめです。しっかりと実験内容を理解できたようです。考察もよくできました。 今回の講座で、生徒の皆さんは教科書の内容の理解だけではなく、将来の進路についても考えるよい機会となったようです。皆さんよく頑張りました!!

津山高校SSH成果報告会を開催しました!

津山高校SSH成果報告会を開催しました! 令和元年7月9日(火)に,本校創立100周年記念館にて高校1年次生を対象に津山高校SSH成果報告会を開催しました。
津山高校は,平成29年度から33年度まで,スーパーサイエンスハイスクール(SSH)3期目に指定されています。 今回は,スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定3期目の成果として,理数科課題研究の研究発表と海外研修の研修報告を行いました。

理数科課題研究発表 「1600万年前にあった津山海はなぜ消滅したのか~岡山県北部に見られる新第三紀海成層と玄武岩の火山活動との関係~」

8月7日から神戸国際展示場で開催されるSSH生徒研究発表会に参加するチームの発表を行いました。 10分で研究の目的から結論まで試行錯誤した経緯もわかりやすく説明してくれました。全国大会での健闘を祈ります。

海外研修報告会
昨年度3月にアメリカ合衆国への7泊9日の研修に行った生徒が、研修の内容やそこで得た新たな考え方や視点について話してくれました。もちろん、All Englishの発表です。 今回のSSH成果報告会で,SSHの研修で学んだ知識や技術などを今後の進路検討の材料にしてほしいと思います。
本校は将来, 地域や世界のリーダーとして活躍する生徒たちを、3期目のSSH事業による様々な授業やイベントでバックアップしていきます。文系理系を問わず,世界で活躍する研究者や企業の方による講演や講義,十六夜プロジェクト,サイエンス探究などの課題研究を実施していくので,ぜひ積極的に取り組んでいきましょう。

本校のSSH事業のアドバイザーである運営指導員の先生方から津山高校生に期待することについてお話をいただき、参加した生徒だけでなく津山高校・中学の生徒全員に激励のお言葉をいただきました。 先生方本当にありがとうございました。

メディカルサイエンスⅡ(生殖医療)

高校3年生対象のメディカルサイエンスⅡの第2回ワークショップを6月29日(土)に行いました。 今回は岡山大学生殖補助医療センターの舟橋先生に生殖医療に関する講話をしていただきました。参加した生徒たちは、将来、医師や医療職を目指す生徒たちでしたので、熱心に話を聞いていました。講話のあとは擬似卵を使った生殖医療の技術を体験する実習でした。 不妊治療に関わる方々の責任の大きさ、卵を扱う技術の難しさを感じていたようです。このような経験を通して、将来自分の関わっていく医療についての理解を深めてほしいと思います。

第2回メディカルサイエンスⅠ

高校2年生対象のメディカルサイエンスⅠの第2回ワークショップを6月29日(土)に行いました。 本校卒の医師として、津山中央病院より武田医師と研修医の神浦医師にお越しいただき、医療従事者を志す10名を相手に病院勤務の実態や医師としてのやりがい、EBM(Evidence-based Medicine)、尤度比といった多岐にわたる内容をお話し下さいました。

「ソーシャルサイエンスⅡ」第1回ワークショップ

ソーシャルサイエンスⅡ(高校3年次生対象)の第1回ワークショップを6月15日(土)に行いました。

今回のワークショップには、SS開設からお世話になっている神戸大学文学部准教授の梶尾文武先生(本校卒)をお迎えしました。将来の日本、世界でリーダーとして活躍することを目指す生徒に向け、「戦後詩」をテーマに講義をしていただきました。

普段の授業では学ぶことのできない深遠な日本語の世界を体感し、日本文学の魅力を大いに感じ取ることができたと思います。

理数科1年 サイエンスキャンプ

今年も理数科1年生で,5月27日~5月28日にサイエンスキャンプを実施しました。
初日は,和気町の「岡山県立自然保護センター」でフィールドワークを行い,動植物観察とウシガエルの解剖実習を行いました。その後,赤磐市の「竜天天文台」に移動し,観察活動の発表会,大型望遠鏡の操作説明や天体に関する講義を受けました。


残念ながら夕方から降り始めた雨は日が暮れても止まず,天体観測は実施できませんでした。


二日目は「岡山県生物科学研究所」にて研修を行いました。午前中は岡山県の特産である黄ニラの持つ機能性食品としての可能性と,少量の散布で作物の収量の大幅増加を見込まれるグルタチオンについての講義を聞かせていただきました。

午後からは近年農業の分野でも活躍しているドローンの飛行見学や研究所内の見学をさせていただきました。最先端の分析機器の説明を受け,将来、研究者になりたいと決意した生徒もいました。

生徒の感想から

【自然保護センター】

・正直,虫は嫌いだったけど,観察することでかっこいいところや生存競争の中での工夫などの新しい発見ができて,興味を持てるようになった。スケッチや観察では,普段使わないような感覚や視点を用いることが重要だと実感できた。先入観がいかに思考を留まらせているかを感じられた。

・いつも何気なく見ていた生物たちを注意深く観察することで,その生物のつくりや住める地域についていろいろ考察できた。私の父と祖父は,どちらも自然保護センターで働いていたときがあって,そのときに父が育てていたタンチョウを,父たちを知っている施設の方に案内していただいて間近で見たり,当時から働いていた方と話したりと,いろいろな貴重な経験ができた。

・カエルの解剖は,心臓が一心房一心室で人間とはつくりが違ったり,神経をつついてみたり,意外と表面が固かったりすべて新しい発見ばかりだった。今回の体験から,命を大切にしないといけないと思った。

【竜天天文台】

・職員の方の講義は,初めて聞くことも多く,おもしろかった。JAXAに映像を提供するなどの話を聞き,天文台はとても重要な施設であることが分かった。

・講義の内容が,ほとんど新しい知識でおもしろかった。いちばん驚いたのは星座の分け方で,星ごとに範囲が決まった形になって区切られているのがおもしろかった。学芸員になりたいと思った。

【生物科学研究所】

・グルタチオンに感銘を受けた。機能性をいろんな面から持っていることに,一番のわ くわくを感じた。地球規模で考えたときに,本当に夢が広がる話で楽しかった。

・今までぼんやりとしたイメージしかなかった研究所だが,どのようなものなのかがよくわかった。まず,特許の数に驚いた。岡山県の特産物からの抗酸化物質に注目しているところがおもしろいと思った。農業用のドローンを実際に見ることができ,非常によい経験になった。

・実際に研究室を見学させてもらって,バイオテクノロジーの世界を感じることができた。小さなミスが結果にずれをもたらすことがあるから,細心の注意が必要なことも分かった。岡山県の研究が世界に発信されていることが知れてよかった。

 

 

日本地球惑星科学連合2019大会・高校生セッションに参加しました

5月26日に千葉・幕張メッセで開催された「日本地球惑星科学連合2017大会・高校生セッション」で,本校から参加した1チームが研究発表を行いました。

この大会は,地球科学系の様々な学会が合同で開催する大きな大会で,NASAやJAXA,国立天文台も参加しています。

高校生セッションでは,全国の高校から80本の研究発表があり,本校から1チーム4名が参加,1本の研究発表を行いました。本校の研究は,地元津山の地球史についての研究発表で,研究者の方々から多くのご助言をいただきました。

「1600万年前にあった津山海はなぜ消滅したのか
  ~津山市皿川に見られる玄武岩岩脈の古地磁気測定による考察~」

理数科3年次生 間所 颯、江見 裕太、俣野 翔太、鷲田 尚行

津山市内の1600万年前の地層を貫く玄武岩脈の時代と成因を古地磁気測定によって探るため,無定位磁力計を自作し,測定に挑みました。市内石材店の協力や本校OBの人脈を通じての指導助言も得ながら,玄武岩脈の残留地磁気の測定に成功。この結果から,当時の津山地方にかかった地殻変動の圧力の向きを解明し,これによって中国山地の隆起と,それに伴う「津山海」消滅の過程を推理しました。先輩方が製作した無定位磁力計を改良し,古地磁気の測定に成功し,中国山地の成立と津山海消滅過程への仮説の検証につなげた研究でした。

令和元年度 SSH食品科学講演会

「発酵食品と微生物のかかわり」

今年度の「SSH食品科学講演会」は、理数科・普通科1年生(240人)を対象に、津山高校100周年記念館にて実施しました。美作大学・短期大学部 教授 桑守正範先生にお願いし、「発酵食品と微生物のかかわり」というテーマで、大変興味深く、楽しい講演をしていただきました。

講演を聞いたことで、自分の身の回りには昔から様々な微生物によって作られている食品が多く存在していることに気づいたり、発酵食品の作り方や食品加工の過程などにも大変興味を持ったようです。

この講演会をきっかけに発酵食品や微生物について興味・関心・意欲を持ち、今後、課題研究などを通してさらに科学的な視野を広げることが出来るのではないかと感じました。

生徒の感想<一部抜粋>

  • 私にとって、最も身近な発酵食品は納豆である。納豆は腐っていると思っていたが、今回の講演で腐敗と発酵は、微生物の代謝活動という点では同じであるが、発酵は風味豊かな食べられるものに変化するという点で大きく異なることがわかった。食品を発酵させ風味豊かにし、長期間保存できるようにした先人の知恵に感心する。微生物の働きで分解が進んだものを食べるという行為には勇気が必要だ。それにも関わらず、様々な発酵食品を作り上げた先人達は素晴らしい。顕微鏡もない時代に人間にとって有益な菌か、害になる菌かということをどのようにして発見したのだろうか。また、疑問に感じるのは、どんな食品でも発酵食品にできるかということである。日々の食べ物に感謝すると共に発酵食品だけでなく、もっと食について興味を持って調べてみたい。
  • 腐敗と発酵の違い、発酵の仕組みについて詳しく学ぶことができた。微生物が、他の微生物に対抗するための策として生成した物質が、人間にとっての旨味や長期保存に役立っているのは興味深かった。味噌を造る時期や塩を入れる工程の一つ一つに科学的な視点でみると大きな理由があり、腐敗でなく発酵にするための重要なことであることがわかった。他の微生物を酸で殺したり、活動を抑えるためにアルコール、抗菌物質を生成することのできる微生物にも大変興味を持つことができた。