令和5年度「SSH大阪大学研修」

 3月27日(土)大阪大学吹田キャンパスにて大阪大学研修を行いました。1年次生35名の希望者が、本校OBの大学院工学研究科の赤松 史光教授(燃焼工学)と高原 淳一教授(応用物理学)の研究室を訪問し、研究室見学をさせていただきました。

▲燃焼研究室の見学

 午前中は燃焼工学研究室の研究施設を見学させていただきました。初めに赤松教授から、アンモニアを媒介する水素エネルギーの有効利用についての講義をしていただきました。また、アンモニアは直接燃焼することでそれ自身有用なエネルギーになることも教えていただきました。アンモニア燃焼時に発生する有害物質な窒素酸化物を大幅に低減する研究について説明を受け、実際にそれを可能にした燃焼研究をしている大規模な施設を案内していただきました。

▲フォトニクスセンターの見学

 午後は、大阪大学フォトニクスセンターへ移動し、高原教授にフォトニクスに関わる研究について紹介していただきました。ナノテクノロジーを応用したフォトニクス技術により、20世紀のエレクトロニクス(電子)の時代から21世紀のフォトニクス(光子)の時代へと変革するためのさまざまな研究を紹介していただきました。また、フォトニクスを実際に応用した放射冷却素子についての研究開発を紹介していただき、実際にその素子を見ることができました。その後研究室やクリーンルームを見学し、大学での充実した研究施設を見学することができました。原子レベルで光を操る研究やそれを実現する研究施設に、参加した生徒は驚きを隠せませんでした。

▲最後は高原先生がそれぞれの質問に答えてくださいました

 研修の最後に、事前学習や研修を通じての生徒一人一人の疑問について高原先生が丁寧に答えていただきました。高原先生にそれは良い質問だね、と言っていただいて答えていただいた質問もあり、生徒は喜びを隠せない様子でした。

 大学の研究室に初めて入った生徒も多く、数年後の自分について考えるきっかけになったと思います。赤松先生、高原先生、研究室の方々、お忙しい中だったと思いますが、本校生徒のために充実した内容の研修をしていただき大変ありがとうございました。

▲生徒の感想から

●  今までオープンキャンパスに行ったことがなかったので、実際に大学に訪問して、大学の雰囲気を知ることができたので良かったです。最先端の研究を聞いて、大学では専門的なことを学ぶので、高校での基礎をしっかり定着させるのが大事だと分かりました。また、専門的に物事を学ぶにあたって、流行っているからや、お金になるからなど、利益だけに捉われていたら続けられないので、好きなことをすることが大切なのだと分かりました。型に捉われるのではなく、自由に発想し挑戦できるように心がけたいです。

●  テストへ向けた勉強から将来へ向けた勉強と勉強をする目的を考え直すよい機会となったと思う。先生への質問から好奇心は大事にすべきだと知り、気になったらそれを突き詰めていけるようにしたいと思った。学んだことすべてが将来に役立つとは限らないけど研究に対する姿勢や熱意を忘れないよう粘り強くやっていきたいと思う。

● 自分の視野に入れていた大学に行って最先端の研究を学べる環境であることがわかり、とても良い経験になったと改めて実感することができた。正直将来の夢はまだなにも決まってないけど興味を持ったことにとりあえず挑戦してみて、取捨選択していくことがこれからの自分にとって大切であり、津山高校に入学してよかったと気づいた。ありがとうございました。