作成者別アーカイブ: tuyama10

SSH成果報告会を行いました

7月9日(火)の6・7限目にSSH成果報告会を本校で行いました。

今年度は、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構より中村正人先生をお招きし、講演を行っていただきました。中村先生から「金星探査機あかつき」という講演テーマで、2010年と2015年の金星探査プロジェクトの研究成果について美しい金星の画像とともに御講演をしていただきました。

後半は高校3年次生代表生徒による課題研究等の発表を行いました。海外研修の報告、普通科人文コース・理数科の代表生徒による課題研究についての発表を行い、全生徒と成果の共有を行うことができました。

また、放課後には中村先生を囲んで座談会を行いました。時間いっぱいまで生徒や教員からの天文学・宇宙工学・気象学など様々な質問に答えていただき、今回の講演内容をより深く理解することができました。

ソーシャル サイエンス(SSI)第2回ワークショップ

 6月29日(土)、本校の卒業生でもある早稲田大学 名誉教授 天児慧先生にご協力いただき、学校設定科目ソーシャル サイエンスⅠのオンラインによるワークショップを開催しました。

 生徒たちは、天児先生からいただいた「AIと共存する未来社会について考える」というタイトルで事前にレポートを作成し、それぞれの切り口で「AIと共存する未来」について考えを深めていました。先生の御講演や先生との議論により、生徒たちは新たな視点や、議論することの楽しさに気が付き、今までにない刺激をいただきました。今後、様々なことを見聞きし、それに対する考えを深める際の姿勢にも大きな影響受けたことと思います。

生徒の感想

※一部を紹介します。

〇 事前学習や天児先生の御講演も含め、他者からの意見を聴き、自分の中でAIの問題がこれまでより浮き彫りになってきました。職業の代替やAIの悪用など目で見える課題だけではなく、人間の知能低下など目では見えない課題の存在も認識できました。また、AIは感情を持てるのかというテーマでは、AIの情報のインプットや人間自身が言語化可能なことなのかという様々な意見によって、普段得がたい深い思考を得ることができました。さらにこのテーマについて調べてみたいと思いました。今後も意識に持っておきたいのは「AIは人間によって制御される」ことです。あくまでAIは人間が選び取った情報をインプットしているだけなので「AIが影響を与える」イメージよりも「AIを使って人間が影響を与える」というイメージの方が適切だと気づきました。現状、とても発達した技術のAIに人間の精神・社会が追いついていないとも思いました。今後はAIの課題の積極的な吟味が急務となると思います。天児先生のお話を通じて、AIへの新たな視点や考えを得られたので、とても貴重なワークショップでした。ありがとうございました。

〇  改めてAIは自分たちの生活に深く入り込んでいると実感した。しかし天児先生の話から、人類は昔から便利なものを作り出しては、その負の側面にも悩まされ続けてきたのだと考えた。そして、その負の側面の解決のためにより便利なものが開発される、そんな歴史の繰り返しこそが、人類史の本質なのではないかと思った。これからも人間はAIの進化の正と負の側面を吟味し、社会をよりよいものにするために、ある意味で対話を続けていかなければならないと感じた。

〇 AIと共存する方法という、まだ先の見えない問いについて議論できたことがよかったです。議論の中で先生の御専門である現代中国の政治においても、情報統制とAIの関わり方などがあることを指摘されていたのが興味深かったです。また、レポートの作り方で、現状の課題を明らかにしていく過程でもその問題の重層性を意識することが重要だ、という先生のご指摘は大変参考になりました。私のレポートのテーマだった法規制について言えば、西洋で成立した近代法の体系とデジタル時代の社会の仕組みとが不整合だという点をもっと深掘りすればよかったと思いました。また、自分のレポートの内容と関連づけて質問をすればよかったと思います。意欲的に議論に参加することを頑張りたいです。

NSⅠ・NSⅡ 第2回合同ワークショップ

6月29日(土)、岡山大学の石野宏和先生をお招きし、高校2年生・3年生を対象としたナチュラルサイエンスⅠ・Ⅱ合同ワークショップを行いました。

石野先生には、研究テーマの一つである宇宙マイクロ波背景放射についての研究や、物質の最小単位である素粒子と壮大な宇宙が深く関係していることなどをお話しいただきました。

生徒たちは事前学習を経てワークショップに臨み、石野先生のお話に熱心に耳を傾けていました。
また、講演後には積極的に質問をし、宇宙や素粒子に関する理解・興味を深めることができました。

最後に、生徒の感想を紹介します。(一部抜粋)

【生徒の感想】

宇宙背景放射から読み取れる密度の偏りこそが今の銀河の種だったという話しから、きっと昔少しでも密度の偏りが違えば今私たちは居ないだろうなと思うと同時に、いま観測できるような密度の偏りが出来たのは絶対きちんと理由があって論理的に説明できるはずだから、その法則や重力波などの影響を解き明かし、昔何があったのかを知ることに興味を持った。素粒子というとても小さなものと宇宙というとても大きなものが密接に関わり合う本当に面白い分野だと改めて感じた。

今回のワークショップでは、物質を限界まで小さくした素粒子の話と、一番大きい宇宙の話で、自分が想像していたスケールとはたいへん異なってとても驚いた。また、そんな小さいものと大きいものが密接に関係していることに驚いた。宇宙に関しても素粒子に関してもまだまだ解明されていないことが多そうなので、今後どのようにして新しい発見が生み出されていくのかが非常に楽しみになるような講演だった。

素粒子というものはこの世の中でこれ以上分割できないもので、1 fm以下の自分たちには想像もできないパイオニアの世界を探求することによって、ビッグバンがどのようにして起こったのかを解き明かすことができるということに、素粒子の研究する意義を感じました。電磁気力、弱い力、強い力の3つの力は一つになるのではないかという大統一理論に、ビッグバンを解明できるのではないかということに、ロマンを感じました。

非常に小さなものを突き詰めていくことで宇宙の根源にせまることができるということにとても興味を持った。普段の巨視的な視点からは想像もつかないような不思議な世界だが、人生をかけて探究していきたいと感じた。

「メディカルサイエンスⅡ」第2回ワークショップ

 高校3年次生対象のメディカルサイエンスⅡ(MSⅡ)第2回ワークショップを6月29日(土)に行いました。

 岡山大学生殖補助医療センターから田崎 秀尚先生をお迎えして、生殖医療に関する講話と実習を指導していただきました。 参加した生徒たちは、将来、医療従事者を目指す生徒たちでしたので、熱心に話を聞き、実習では擬似卵を使った生殖医療の技術を体験しました。

  不妊治療についての知識や、関わる方々の責任の大きさ、卵を扱う技術の難しさなど、生徒たちはこのような経験を、将来の進路に活かして欲しいと思います。

最後に生徒の感想を紹介します。(一部抜粋)

【生徒の感想】

はじめのクイズの正答率のグラフから、日本は他の先進国に比べて性教育が十分に行われていないのだなと思いました。正しい知識を持っている人が少ないことによって、不妊治療を行う年齢が高くなるのだと分かりました。実際に使う器具も初めて見て、使ってみると色々なところにぶつけてしまって、卵を1つ移動させるのに時間がかかりました。顕微鏡で見ながら卵を移動させたり、凍結する用の器具に乗せたりするのが難しいなと思いました。今回のワークショップでは、私たちが知っておく必要があることをたくさん学べる貴重な機会となりました。

不妊症は特に先進国間で広がっていて、日本では5.5組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるということが分かりました。また、不妊の原因は男女ともに遺伝の他にもストレスや性病、喫煙、飲酒、食生活などが原因となっていることが分かり、これらの生活観を変えていくことも不妊改善につながると思いました。また、性教育についての改善や身体についての問題を話すことをグレー視する価値観の改善も効果的だと思いました。

日本の不妊率の高さに驚きました。卵の保存は、年齢を理由に子供を諦めることを防ぐ良い方法と思っていましたが、染色体異常のような問題があることを知りました。日本人は妊孕性の知識に欠ける部分があることを実感したり、精子や卵について動画を見たりして、学校で習うよりさらに深く胚培養における実践的なことを学べたのが嬉しかったです。胚培養はとても専門的な技術だと感じました。

6月21日(金)岡山大学の先生による特別講義

岡山大学から講師の先生をお招きして、高校1年生対象の特別講義が行われました。
岡山大学の12の学部・学科やその研究内容などについて、
自分の希望する学部・学科を2つ選んで専門の先生から講義を受けました。

普通科の生徒は秋に文系・理系を選択することになっていて、
今回の講義が自分の進路を考えるヒントになってくれたことと思います。

生徒からは、
「学部の特徴や向いている人、進路や学ぶ内容などの様々なことについて知り、
自分が将来大学で何を学びたいかを考えることができた。」
「理学部と工学部・農学部の違いについてよく知ることができた。」
などの声が聞かれました。

【関東コース】2日目が終わりました

2日目、前半はコース別研修で、後半はナイトプログラムに行きました。

コース別研修では東京大学や、特許庁、くすりミュージアム、東京地方裁判所などそれぞれ6コースに分かれて見学しました。

ナイトプログラムでは、横浜中華街や、プロ野球観戦、赤坂シアターなど、6つのプログラムを楽しみました。

無事に生徒たちは2日目を終えることができました。