作成者別アーカイブ: tuyama01

医系セミナー津山中央病院インターンシップ

 令和6年3月22日、25日、26日の3日間、「医系セミナー津山中央病院インターンシップ」を実施しました。12月に行った「医系セミナー講演会」に続く行事で、医療の現状を直接学び、医療従事者を目指す生徒たちが進路意識を高めることを目的としています。30名の生徒が、医師(内科、外科、救急科、総合内科、脳外科)、薬剤師、看護師、助産師、リハビリセラピスト、診療放射線技師、診療検査技師、臨床工学技士、管理栄養士の分野に別れ、ジョブシャドーイングなどの研修を行いました。

 実際の医療の現場を体験できるプログラムとなっていて、例えば医師志望者は外科手術を複数見学し、腹腔鏡下手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いたロボット手術のシミュレーションを体験することもできました。

 写真は心肺蘇生法とAED使用の研修ですが、医療の現場を想定したものとなっています。「救急車の中で胸骨圧迫をすると揺れが大きく骨折しやすい」「実際の人間に対して胸骨圧迫を行う場合はリコイルを意識する」「AEDでショックを実行するときは、すがりついてくる家族を確実に引き離す必要がある」などといった、リアリティのある説明を受けながら訓練を行いました。

参加した生徒の感想をいくつか掲載します。

● 医師という職業の全体的な職務内容や、具体的な内視鏡検査の方法など、様々な視点から、医師という職業を知り、体感することができました。また、実際に医師を目指すようになったきっかけや医師という職業の良さをお聞きすることができ、今後、人生設計をしていく上でとても参考になりました。(医師志望)

●  インターンシップ前は薬剤師志望で、がんについて研究をしたいと意志が固まっていましたが、今回、がん治療のイメージがあり、幼い頃からよくお世話になっていた、放射線科医のインターンを体験してみて、医師になってみたいなと思いました。大学の話など、身近な話をしていただいて、とても参考になりました。また、造影剤の仕組みや、X線検査の仕組みの説明では、元素周期表など具体的な名前を教えてくださり、とてもわかりやすく、興味深かったです。陽子線治療など、様々な放射線療法の見学もさせていただけて、とても貴重な経験となりました。(薬剤師・医師志望)

●  実際に手術を見たり、ダヴィンチを触ったりすることができて想像が難しかったものを身近に感じることができるとてもいい経験になりました。臓器や血を見ることに不安を抱いていましたがこの機会を経て不安はなくなり将来の夢をより明確に持つことができました。将来の夢は獣医師で今回のインターンシップと少し外れているところもありますが、もちろん外科にも興味があって受けました。結果、視野を広げることもできました。(獣医師志望)

令和5年度「SSH大阪大学研修」

 3月27日(土)大阪大学吹田キャンパスにて大阪大学研修を行いました。1年次生35名の希望者が、本校OBの大学院工学研究科の赤松 史光教授(燃焼工学)と高原 淳一教授(応用物理学)の研究室を訪問し、研究室見学をさせていただきました。

▲燃焼研究室の見学

 午前中は燃焼工学研究室の研究施設を見学させていただきました。初めに赤松教授から、アンモニアを媒介する水素エネルギーの有効利用についての講義をしていただきました。また、アンモニアは直接燃焼することでそれ自身有用なエネルギーになることも教えていただきました。アンモニア燃焼時に発生する有害物質な窒素酸化物を大幅に低減する研究について説明を受け、実際にそれを可能にした燃焼研究をしている大規模な施設を案内していただきました。

▲フォトニクスセンターの見学

 午後は、大阪大学フォトニクスセンターへ移動し、高原教授にフォトニクスに関わる研究について紹介していただきました。ナノテクノロジーを応用したフォトニクス技術により、20世紀のエレクトロニクス(電子)の時代から21世紀のフォトニクス(光子)の時代へと変革するためのさまざまな研究を紹介していただきました。また、フォトニクスを実際に応用した放射冷却素子についての研究開発を紹介していただき、実際にその素子を見ることができました。その後研究室やクリーンルームを見学し、大学での充実した研究施設を見学することができました。原子レベルで光を操る研究やそれを実現する研究施設に、参加した生徒は驚きを隠せませんでした。

▲最後は高原先生がそれぞれの質問に答えてくださいました

 研修の最後に、事前学習や研修を通じての生徒一人一人の疑問について高原先生が丁寧に答えていただきました。高原先生にそれは良い質問だね、と言っていただいて答えていただいた質問もあり、生徒は喜びを隠せない様子でした。

 大学の研究室に初めて入った生徒も多く、数年後の自分について考えるきっかけになったと思います。赤松先生、高原先生、研究室の方々、お忙しい中だったと思いますが、本校生徒のために充実した内容の研修をしていただき大変ありがとうございました。

▲生徒の感想から

●  今までオープンキャンパスに行ったことがなかったので、実際に大学に訪問して、大学の雰囲気を知ることができたので良かったです。最先端の研究を聞いて、大学では専門的なことを学ぶので、高校での基礎をしっかり定着させるのが大事だと分かりました。また、専門的に物事を学ぶにあたって、流行っているからや、お金になるからなど、利益だけに捉われていたら続けられないので、好きなことをすることが大切なのだと分かりました。型に捉われるのではなく、自由に発想し挑戦できるように心がけたいです。

●  テストへ向けた勉強から将来へ向けた勉強と勉強をする目的を考え直すよい機会となったと思う。先生への質問から好奇心は大事にすべきだと知り、気になったらそれを突き詰めていけるようにしたいと思った。学んだことすべてが将来に役立つとは限らないけど研究に対する姿勢や熱意を忘れないよう粘り強くやっていきたいと思う。

● 自分の視野に入れていた大学に行って最先端の研究を学べる環境であることがわかり、とても良い経験になったと改めて実感することができた。正直将来の夢はまだなにも決まってないけど興味を持ったことにとりあえず挑戦してみて、取捨選択していくことがこれからの自分にとって大切であり、津山高校に入学してよかったと気づいた。ありがとうございました。

第75回卒業証書授与式

3月1日(金)本校体育館において、第75回卒業証書授与式が執り行われました。

厳粛な空気の中、普通科195名、理数科38名の卒業生が式に臨み、普通科代表生徒と理数科代表生徒に卒業証書が手渡されました。

在校生・卒業生の代表生徒どちらも、これまでの想いが伝わってくる素晴らしい送辞・答辞でした。
津山高校75期生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。これからのご活躍をお祈りしています。

第19回IPA「ひろげよう情報セキュリティコンクール」2023 優秀賞受賞

 第19回IPA「ひろげよう情報セキュリティコンクール」2023の標語部門において, 本校1年次生の宇賀 彩夏さんが 岡山県情報セキュリティ協議会 優秀賞、杉山 愛実さんが 岡山県警察本部 優秀賞を受賞しました。

  このコンクールは,全国の小・中・高校生および高等専門学校生徒を対象とし, 情報セキュリティをテーマとした作品制作を通じて,情報セキュリティに関する意識醸成と興味喚起を図ることを目的として開催されています。

 本校では学校設定科目SL(サイエンスリテラシー)Ⅰで1学期に情報社会におけるモラル・セキュリティについての学習をしており,自ら進んで情報セキュリティに関して考え,その重要性を意識することにつながるように,夏季休業中の課題として取り上げています。

 今回の活動,受賞結果を通じて,生徒たちには,様々な情報が行き交う現代社会の中で,個人の果たす役割や責任,情報モラルについて自主的に考え,適切な判断・行動をとることができるようになってほしいと思います。

受賞作品はIPAの受賞作品公開ページに掲載されています。
https://www.ipa.go.jp/security/hyogo/2023/sakuhin/okayama.html
※ IPA:独立行政法人 情報処理推進機構

「ナチュラル・サイエンスI」・「メディカル・サイエンスI」第5回ワークショップ

 「ナチュラル・サイエンスI(NSI)」・「メディカル・サイエンスI(MSI)」 (2年次生対象) の第5回合同ワークショプを2月17日(土)に実施しました。

  今回は、岡山大学大学院自然科学研究科(工学部)高分子材料学研究室 内田哲也先生にお越しいただき、『ポリエチレンフィルムと光電変換色素を用いた人工網膜の実用化に向けた医工連携研究』についてお話を聞かせていただきました。

 講演では,岡山大学方式人工網膜(色素固定薄層型人工網膜)の開発の過程やご苦労を教えていただきました。医学研究を志すMSI選択者と自然科学研究を志すNSI選択者にとって、重要な研究分野について非常に興味関心が高まる内容でした。

 また、内田先生は本校の卒業生でもあります。生徒からの質問にも丁寧に答えていただき、進路を考える上での助言もいただくことができました。生徒にとって大変貴重な機会となりました。

【生徒の感想】(一部抜粋)

● 私はこの1年間、課題研究で様々な実験を繰り返してきたけれど、失敗することも多く、モチベーションがさがり投げ出したくなる時期も何度も経験したので、先生が20年以上も研究を投げ出さず、一歩一歩着実に前進されていることが本当にすごいことだと思った。
PMDAの方との面談も何度も行ったと口にだすのは簡単だけれど、課される課題をひとつひとつクリアするのも相当忍耐が必要だし、だれもができることではないなと思った。
新薬が開発されたり、新しいワクチンがでたり医療の進歩を日々感じるけれど、その裏側には、膨大な数の動物実験や安全試験でのデータ収集など、人間の体に入るまでにさまざまな過程があることを初めて知ることができた。とても良い機会だった。

● 人工網膜ができたら終わりではなく、それを目に入れる手術に使う道具も開発していると聞いて驚いたし、すごいと思った。人工網膜の品質を保つためには様々な条件があることを知り、それらの条件をクリアするためにたくさんの苦労があったことが分かった。
条件を一つ一つクリアする中で「自分の一番大切な人に入れられる品質のものを作ろう」と考えて頑張ったというお話がとても心に残った。

● 「人生、時の流れに身を任せてもいい」という 先生の言葉は、ただただ日々の中で流されて生きれば良い、ということではなく、 日々努力をした上でなら、流れに身を任せても良いようになる、ということだと思うので、自分ができる努力を精一杯して、人の意見を聞くようにしようと思った。
今はまだ進路についてよく決まっていないけれど、自分が志望する分野でも他分野と連携してできることがあるのか、また、その進路を選ぶときに自分が興味のある分野を調べるだけでなく、その分野に関係することも調べ、自分に合うのはどちらなのか、本当にしたいことがどちらに当てはまるのかなど考えながら進路決定や将来の就職先などを決めたい。

理数科 博物館研修

  2024年1月20日(土) に博物館研修(高校1年生理数科希望者対象)を行いました。
津山市の「つやま自然のふしぎ館」に希望者32名が訪問し、研修を受けました。はじめに学芸員の方より、つやま自然のふしぎ館の成り立ちと概要、そして環境保全の重要性についての講義を受けました。

 その後、生徒たちは博物館内を見学し、観察・スケッチを行いました。この研修では一部の展示がショーケースの中で観察できるなど特別の配慮をしていただき、普段は見ることのできない野生動物の迫力ある姿を間近に観察することができました。
また、展示物の多さに興味をかきたてられ、時間が足りないほど熱心に研修を受けていました。

 研修後の感想では、もう一度時間をかけて来館したいという感想が多くみられ、充実した研修であったことが伺えました。

【生徒感想(一部抜粋)】

●  実際にショーケースの中に入って観察するという、普通ではできないような体験ができてよかった。ショーケースの中に入って眼の前で見る動物たちはとても迫力があり、怖くもあったがとても楽しかった。
個体数が激減し、絶滅してしまったり保護下に置かれ見ることができなくなったりするような動物たちも剥製を保管しておくことで一般の人々がその動物について知るきっかけを作れるというのは魅力的だと思った。

●  今回のつやま自然のふしぎ館では様々なことを学ばせていただきました。特に印象的だったのはスケッチの実習の際に見た動物たちです。シロクマやワシなど近づいてみたらこんなに大きいのだと思い、機会があれば実際にあってみて一体どのくらい迫力があるのかを感じてみたくなりました。
また、昆虫が展示されているコーナーでは、数え切れないほどの種類の虫がいて、見た目がほとんど同じなのにこんなに分類が多いのにびっくりしたのと同時に、もっと時間があればじっくり違いを見てみたかったなと思いました。

● 「ぬるま湯のカエル」にならないという言葉がとても印象に残った。
今もなお平均気温は年々上がっていて、そのせいで住む場所がなくなったり、食べ物がなくなったりした動物が絶滅の危機にさらされてしまうため、一人一人が自覚を持って行動しなければいけないと思った。

●  スケッチは最初に行った研修以来で、難しく感じた。スケッチをしようとすると、細かいところや、映像や写真ではわからないところをじっくり観察する必要があったため、今まで知らなかったことまで知ることができた。また、丁寧にスケッチをしようと思うと部分的に見てしまい、全体のバランスを取るのが難しく感じた。 スケッチに夢中になり、あっという間だったのでまた時間があるときに行ってみたいと思う。
ショーケースの中に入ることで、その中の匂いや、温度などを直接感じることができ、とても貴重な体験だったと思う。見たことのない動物や身近な動物など様々な動物を見ることができた。イノシシなど、間近で顔を見たことがなかったので新鮮だった。

●  今では絶滅してしまった珍しい生き物やワシントン条約により輸入することができなくなってしまった生き物などを間近で見ることができてとても面白かった。今では絶滅はあまり良くないこととして捉えられているが絶滅することで動物は更に進化していくことができるから否定的ばかりではなく肯定的にとらえることができるようになった。
また、初めて人間の臓器を生で見た。衝撃よりも興味のほうが勝りとても良い経験となった。このような動物たちを守っていくには人間が環境を守っていくことが大切だとわかった。ひとりひとりできることをやっていきたい。

学校情報化優良校に認定されました

津山高校は、このたび日本教育工学協会(JAET)から「学校情報化優良校」として認定されました。この制度は、教育の情報化に総合的に取り組み、情報化によって教育の質の向上を実現している学校を優良校として認定するものです。

 1人1台端末の導入から3年が経過し、授業や探究活動、部活動等での端末活用も日常的になってきました。今後もICTの有効な利活用について研究と実践を重ねていきます。

1年次生 社会貢献活動

 12月6日(水)で第4回定期考査が終了。
充実した疲労感の中、 社会貢献活動に取り組みました。 もうひと頑張り。

 クラスごとに鶴山八幡神社、津山北小学校、津山市役所、津山中央公園に分かれて、清掃活動を行いました。

 小学校での活動では、児童から「がんばってー」「ありがとーう」と手を振ってもらい、やりがいのある活動ができました。

岡山大学留学生との英語交流会

12月16日(土)に、岡山大学L-cafeから5名の留学生を派遣していただき、英語交流会を行いました。

19名の生徒が参加し、校内を英語で案内したり、歓談したりして英会話のトレーニングを行いました。
お兄さんお姉さんくらいの年齢の留学生と心を通わせながら楽しく英語を練習していました。

<生徒感想から抜粋>

“It was hard for me to communicate naturally, so I want to improve my English skills. This class was so much fun!!”

医系セミナー講演会

 令和5年12月20日に医系セミナー講演会を行いました。津山中央病院副院長・看護部長の西川秀香先生を講師としてお招きし、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床放射線技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などを希望している43人の生徒が参加しました。

 最新の医療技術から地域医療の現状まで、県北の拠点病院である津山中央病院の取組やご自身の経験をもとにお話をしていただきました。また、事前にお送りしていた質問にもそれぞれの専門職の方々からご回答をいただき、生徒たちは医療系の進路志望をさらに強くしていました。
 3月には医系セミナーインターンシップとして、今度は実際に病院で3日間のジョブシャドーイングをさせていただく予定です。

 【生徒の感想】(一部紹介)

● 漠然と「人を助けたい」という程度の思いを抱いていたが、今日の講演を聞いて「地域の医療はどのようにしたら良くなるのか」を考えるきっかけになった。

●  地域の医療、医療体制の保持、医療の今後など大きな視点からの話がとても参考になりました。

●  これから人生百年時代が本格化し、労働力の問題や、社会保障などの問題が表面化していくと思う。その中で、自分が一医療人となって貢献していきたいと強く思った。

●  私がした事前質問にも本当に丁寧に回答してくださって、忙しい中で時間をかけてくださったことに感謝しかないです。

●  津山中央病院は民間病院でありながら岡山県の政策医療のほとんどを担っていることを聞いて改めて県北地域の課題を感じた。

●  コロナの影響から様々なことに即対応できるようになったというお話を聞き、コロナを悪いことと捉えなかったというのもすごく素敵な考え方だと思いました。