「メディカルサイエンスⅠ」第4回ワークショップ

11月30日(土)にメディカルサイエンス(高校2年次生対象)の第4回ワークショップを行いました。

今回のワークショップは、津山第一病院の外科部長である坂手洋二先生(本校卒)をお迎えして実施しました。長年の外科医としての経験や、特に癌の治療に携わってこられた経験から、癌の基本的な知識・治療の実際について生徒に語っていただきました。講演では、具体的な詳しい症例をあげ、わかりやすいプレゼンテーションで治療の実際を示していただき、生徒にとって貴重な講演になりました。また、ACP(アドバンスドケアプランニング)の重要性についても具体例をあげ、わかりやすく説明していただきました。
講演後には生徒から熱心な質問が先生に寄せられ、解説していただくなど充実したワークショップとなりました。

〈生徒の感想〉※一部抜粋

〇 この講演を聞いて医学部に興味が出てきました。薬の開発に携わりたいことは変わっていないけど、医学部でひとの体について知ったうえで、研究がしたいと思いました。

〇 私は、現在薬学部志望ですが、がんの治療にとても関心があり、今回のワークショップは興味深かったです。とくに、がんが、薬剤耐性をつけてくるために、化学療法はあまり効果的じゃないと言われたことがとても印象に残っています。また、医療に解剖は必須だと言われたことも印象に残っています。今まで、正直、医学部である人体解剖の実習が嫌で医学部を避けてきたところもありましたが、この言葉を受け、なるほどと思いました。私が目指しているのは、認知症の薬を開発することで、薬学部に進みたいと思っていましたが、医学部に入って、人体や病気について深く理解したいと思うようになりました。また、がんについて、今までは、浸潤したものばかり調べたり聞いたりしてきたけど、定義や進行の仕方を深く理解できました。早期発見、早期発見とよく聞きますが、今回のワークショップでより一層早期発見の大切さがわかりました。

〇 まず一番印象に残ったのは、医学部6年間において無駄な時期はないという言葉です。私は今、学習や取り組んでいることに対して意味があるのか、役に立つのかということを考えてしまうことがあります。しかし、臨床に出てはじめてその重要性に気づくというお話にとても納得しました。損得勘定で動くのではなく、とりあえず目の前のことに真剣に取り組み、その知識をどういかしていくかが大切だと感じました。
 次に印象に残った内容は、医学部内での解剖実習についてです。解剖の授業では献体を解剖し、体内の仕組みを理解していくそうです。外科医になるにあたって、体内の手術にまつわるルールを学べるのが解剖の授業だと言うことを教わり、医学部の授業を受けたくなりました。また、解剖の際に臓器を吊っている膜があるが、それについて学ぶのは発生学だと教えていただきました。 帰って調べてみると、内臓は漿膜という膜で覆われているとわかりました。このことから、 発生学にも大変興味を持ちました。
 今回の話を聞いて、また事前のマウスの解剖を経験して、やはり医師になりたいなと思いました。今後は入試までの勉強を頑張って、いつか気になる分野を専門の方から直に学びたいです。そのためにも、まずは日頃の学習を誠心誠意頑張りたいと思います。