令和6年度 東京研修(8/6~8/8)【1日目】

 8月6日~8日に、東京大学や国立科学博物館で最先端の自然科学研究に触れる「SSH東京研修」が実施され、1年生20名が参加しました。

〈1日目〉

初日は、東京大学浅野キャンパスにある工学系研究科の香取秀俊先生の研究室を訪問させていただきました。香取先生はセシウム原子時計を100倍以上凌駕する18桁の精度「光格子時計」の研究をされています。さらにそれを利用した応用技術の開発に取り組まれています。

 研究室見学では、香取研究室に所属している本校卒業生の竹内亮人さん(D2)も参加してくださり、大学院での研究の様子や高校時代の話など教えてくれました。

【生徒の感想より】

  • 私達の班は香取先生の研究を事前にレポートにまとめたのですが、事前研修から感じていたように原子を一つずつ収納していくというアイディアは本当にすごいと思いました。また、研究室で実際の光格子時計を見たのですが数え切れないほどの部品が所狭しと配置されていました。研究員の方から、一見乱雑に部品が置かれているように見えるが実は一つ一つ意味があるのだと教えていただき自分で構造を考える力も研究には求められるのだと知りました。あんなに大きな光格子時計を小型化するのは難しそうだと思いましたが、研究が進められているそうなのでいつか私達の身近に時計を持つことが可能になる日が来ることが楽しみになりました。
  • 原子時計もかなりの精度があるのに、より精度をあげられるように、より早く求められるようにとさらに上を目指し続け、光格子時計を開発したのが、探究し続ける大切さを表しており私も探究心をもっと大切にしたいと思わせてくれました。今までの探究活動では探究するテーマを決める際に、社会的意義・学術的意義を考えてから決定していましたが、香取先生がまずはサイエンスを楽しむ、それから意義や使い方の応用を考えていくことも大切とおっしゃていて、研究者としての新しい考え方を知ることができました。光格子時計について初めて聞いたときはすごいけどどう使うのかがあまりわかりませんでしたが、相対性理論の検証や地殻変動、潮の満ち引きなど様々な活用方法が期待できることがわかり、学問の分野のつながりは多種多様であることを改めて感じました。