「メディカルサイエンスⅡ」第2回ワークショップ

 高校3年次生対象のメディカルサイエンスⅡ(MSⅡ)第2回ワークショップを6月29日(土)に行いました。

 岡山大学生殖補助医療センターから田崎 秀尚先生をお迎えして、生殖医療に関する講話と実習を指導していただきました。 参加した生徒たちは、将来、医療従事者を目指す生徒たちでしたので、熱心に話を聞き、実習では擬似卵を使った生殖医療の技術を体験しました。

  不妊治療についての知識や、関わる方々の責任の大きさ、卵を扱う技術の難しさなど、生徒たちはこのような経験を、将来の進路に活かして欲しいと思います。

最後に生徒の感想を紹介します。(一部抜粋)

【生徒の感想】

はじめのクイズの正答率のグラフから、日本は他の先進国に比べて性教育が十分に行われていないのだなと思いました。正しい知識を持っている人が少ないことによって、不妊治療を行う年齢が高くなるのだと分かりました。実際に使う器具も初めて見て、使ってみると色々なところにぶつけてしまって、卵を1つ移動させるのに時間がかかりました。顕微鏡で見ながら卵を移動させたり、凍結する用の器具に乗せたりするのが難しいなと思いました。今回のワークショップでは、私たちが知っておく必要があることをたくさん学べる貴重な機会となりました。

不妊症は特に先進国間で広がっていて、日本では5.5組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるということが分かりました。また、不妊の原因は男女ともに遺伝の他にもストレスや性病、喫煙、飲酒、食生活などが原因となっていることが分かり、これらの生活観を変えていくことも不妊改善につながると思いました。また、性教育についての改善や身体についての問題を話すことをグレー視する価値観の改善も効果的だと思いました。

日本の不妊率の高さに驚きました。卵の保存は、年齢を理由に子供を諦めることを防ぐ良い方法と思っていましたが、染色体異常のような問題があることを知りました。日本人は妊孕性の知識に欠ける部分があることを実感したり、精子や卵について動画を見たりして、学校で習うよりさらに深く胚培養における実践的なことを学べたのが嬉しかったです。胚培養はとても専門的な技術だと感じました。