日本物理学会Jr.セッション「優秀賞(本校初!)」「奨励賞」受賞

日本物理学会Jr.セッションが3/13(土)に開催されました。

全国から98チームが参加し、最優秀賞1、優秀賞6、審査委員特別賞1、奨励賞22の、合計30チームが表彰を受けました。

本校からは高校3チーム(粘性流体班・スティックスリップ班・液状化班)、中学3チーム(クラドニ図形・水溶液と電流値・紫外線)が論文審査を突破して3/13(土)の発表に臨み、『優秀賞』1本(スティックスリップ班)、『奨励賞』1本(粘性流体班)を獲得いたしました。

講演12分+質疑応答8分と、生徒にとって今までで一番長い発表の機会となりました。入念に準備し、これまでに研究してきた成果を十分な形で発表することができました。また、質疑応答では時間をかけて様々な議論ができ、非常に有意義な時間となりました。

『優秀賞』(本校初!)

・研究タイトル:『スティックスリップ現象における理論周期の導出と検証』

椅子を引きずる音など、スティックスリップ現象は生活上生じる不快音の原因となる。ここで発生する音の高さは、物体の固有振動数により決定される。本研究ではスティックスリップ現象の周期が固有振動数により決定されるのではないかと仮説を立て、現象のモデル化をおこない、ゴム板が引きずられるときに生じるスティックスリップ現象の実際の周期と比較した。その結果、固有振動数では現象の周期をうまく説明できないことがわかった。動画解析の結果からスティック状態の時間は鉛直方向の単振動の周期が関係していることが予測され、モデル化を試みることでその妥当性が証明された。しかし私たちの興味の対象は音に関係している固有振動とスティックスリップ現象の関係性である。今後の展望として、実験条件によっては現象の周期に固有振動が関係してくるのではないかとの仮説のもと、研究を進めていきたい。

『奨励賞』

・研究タイトル:『斜面上を流れる粘性流体の運動分析』

粘り気の強い流体の粘度を測定するためには高価な測定器が必要となる。そこで本研究では安価に粘度を測定する手法の開発をおこなった。斜面上に粘性流体を流したときの運動には粘度が関係する点に注目し、運動分析による粘度の導出を試みた。独自に考案した「重力線モデル」により運動を再現することに成功した。これにより、斜面上を流れる流体の運動を尤もうまく説明できる粘度の値を導出することができるようになった。高価な測定器を用いずに、高粘度帯の粘度を測定する手法の開発に成功した。


併せて、認定証もいただきました。