津山中学校体育館建設現場見学ツアー

― 地域の企業を知る ―

津山中学校体育館建設現場見学ツアー

現在、津山中学校体育館が津山高校体育館横に建設されています(平成30年5月完成予定)。そこで、3月23日(金)に地元企業の業務内容を知ることと、建設系学部を志望する生徒のキャリア意識の醸成を目的に建設現場見学ツアーを行い、1、2年次生建築・建設系希望者9名と教職員4名が参加しました。

最初に、工事事務所で建設業に関わる様々な職種や今回の工事概要(工法等)について担当の方よりお話を伺いました。今回採用されているラーメン構造など聞きなれない専門用語を分かりやすく説明いただき、また壁の強度や体育館の耐用年数といった生徒からの質問にも丁寧に答えていただきました。

 

30分ほどお話しいただいたところで、いよいよ現場見学です。ヘルメットと安全ベルトをお借りしていざ出発です。

 

1階に入ると、さすがは体育館。天井の高さと天井まで組まれた足場に圧倒されました。航空機の製造工場のような雰囲気です。 (写真①)

再び外に出ると、大型クレーンが作業中で、屋根の上に資材を上げていました。
青空にクレーンが映えます。(写真②)

天井用資材を見せていただきました。木片にコンクリートを混ぜ込み強度を出したものだそうです。(写真③)

いよいよ2階部分に上がります。

2階ギャラリー部分からの景色を眺めながら、
さらに天井部分に上がります。(写真④、⑤)

梁と柱には岡山県産の木材を使用した巨大な集成材が使用されています。
実際に天井と壁の接合部を触らせていただきました。完成後は間違いなく触れることはできないでしょう。

いよいよ屋根の上へ。足場を使って上がります。かなり斜度のある屋根の上で作業されていました。

これが屋根の頂上部(棟)。間近で見ると感動します。

最後に全員で記念撮影。ご案内いただきありがとうございました。

今回のツアーで生徒は建設現場の実際を自分の目で見学することができ、また体育館のような大型木造建築物の建設現場を見学するような機会はないため、将来を考える上でも大変貴重な体験となったようです。
お忙しい中、快くこの企画にご協力いただきました梶岡建設株式会社様、浮田建設株式会社様に心より感謝申し上げます。

【生徒の感想より】

  • 今回は津山中学校の体育館建設現場を見学して、現場の方の意識、とりわけ安全面への配慮を様々なところで強く感じました。また、コンピュータを用いることでより安全により確実により効率よく仕事をされるというお話をいただき、技術発展が人々の暮らしと上手く結びつくことでさらに良いものを生み出すことができると再認識しました。このような機会を与えてくださった皆様、また、普段から学校での工事ということでいろいろと配慮していただいている現場の皆様、本当にありがとうございました。(1年男子)
  • 私たちが見学に伺ったとき、津山中学校体育館はまだコンクリート剥き出しの骨組みの状態ではあったが、すでに体育館の構造を至る所に見ることができた。特に、体育館の天井に触れる高さの足場まで登らせていただき、間近に見た天井の素材は、私が普段高校体育館で目にしているそれと同じものであった。体育館の天井が灰色なのは汚れの蓄積ではなく、素材が持つセメントの色であると知った。他にも木造構造には欠かせない木材同士が強力に圧着された集成材なるものの有用さや、体育館のような柱のない広い空間を有する建造物の持つ構造の特徴など、今回の見学会で非常に興味深い多くのことを学ぶことができた。貴重な機会を与えていただいたことに感謝したい。(2年男子)
  • 私は将来設計の仕事につきたいと漠然と考えていました。この見学ツアーを通して、実際に建物を建てるとなると、建築士も施工業者や専門業者など様々な職種の方と協力して工事を進めていくことを知り、責任のある仕事だと感じました。また、建設される建物によって使用される素材や、工法が異なり、強度を考えた細かな工夫が施されていることを知りました。今回、建築士はやりがいのある素敵な仕事だと改めて感じることができ、とても貴重な時間を過ごすことができました。(2年女子)