第2回 NSⅠ・NSⅡ合同ワークショップを開催しました

6月27日(土)に、NSⅠ・NSⅡ合同で、第2回ワークショップを開催しました。今回は、京都大学の仲ゆかり先生をお招きし、近年注目されている気象科学や未来のテクノロジーをテーマにご講演いただきました。

ワークショップでは、まず私たちの生活にも深く関わる線状降水帯とは何かという基礎的な知識から、その発生メカニズムや気象予測におけるシミュレーションの最前線について、専門的なお話を分かりやすく解説してくださいました。

さらに、未来の気象制御技術として国が推進するムーンショット計画にも触れられ、人工的に天気をコントロールする洋上カーテンの構想など、まるでSFのような、しかし着実に研究が進んでいる最先端の取り組みについてお話しいただきました。地球規模の課題に挑む壮大な科学の可能性に、生徒たちは目を輝かせながら熱心に耳を傾けていました。

質疑応答の時間には、最先端の科学技術や未来の予測に刺激を受けた生徒たちから、鋭く積極的な質問が次々と飛び出しました。仲先生は、その一つ一つに対して大変丁寧に、そして優しくお答えくださり、対話を通してさらに学びが深まる素晴らしい時間となりました。

仲先生、お忙しい中、私たちのために素晴らしいご講演をいただき本当にありがとうございました。

【生徒の感想】

  • 普段なんとなく身近にあった雲や線状降水帯の詳しい成り立ちや要因などを知ることができました。積乱雲は豪雨をもたらす雲の最小単位のサイズであることにびっくりしたし、積乱雲内部にプール一万倍分もの雨が含まれていることも驚きでした。また自分の地域で豪雨になっていなくても、流域に水がたまって急激に水位が上がることがあると知って、気をつけなければいけないなと思いました。そして、線状降水帯の自己組織化構造も興味深かったです。一回発生していくと勝手に育っていくものだと知れました。将来カーテンの研究が進んで実現すれば、より良い世界になると思いました。学問の発展が、私たちの生活をより良くしてくれるので、これからも勉強を頑張って、そんな研究ができるような人になりたいと思いました。
  • 台風の時にも線状降水帯が発生するんだなとニュースなどを見て思っていたが、停滞前線がある時に線状降水帯が発生することを知り、今までの知識は間違いだったと気づくことができました。特に印象に残ったのは洋上カーテンで、物理的なアプローチで気象を制御するのがとても発想が面白いなと思いました。予測ができても、気象は変えられないから災害に備えることしかできないと思っていましたが、気象制御が少し現実的になっていることを知って、すごく驚きました。また、線状降水帯がなぜ線状になるのかの説明がとてもわかりやすくておもしろかったです。貴重なお話をありがとうございました。
  • 気象の制御を考えるには豪雨の被害を抑えられて成功ではなく、色々な面も考慮して影響がないようにしてから初めて成功になるということ。ひとつのことだけじゃなくてそのまわりのことなどにどんな影響を与えるのかなど、色々なことを考えることが必要ということを知れました。線状降水帯にも出来方が違うものがあるということを初めて知りました。温暖化が進むことでこんなに気候が変わってしまうということが再確認できました。初めは気象の制御ってSFのような話だと思っていたが、先生の話を聞く中で、これから温暖化が進んでいく社会の中でこの技術がないと大きな被害が起こってしまうということがわかりました。気候を人為的に制御していくには、気候以外の様々な物への影響や可能性を考慮しなければならなく、とても時間がかかることだと思ったし、1度完成しても何度も考え直さなければならないのだということを知ることができました。
  • 私はよく過去の出来事やデータに基づいて物事を考えてしまうが、今回の仲先生の講義を聞き、災害への対策をする上では未来の出来事を見通すことが必要なのだと学んだ。そのためには、複数の種類のシミュレーションを繰り返し行うことが重要なのだと思った。今まで、工学部は電気・機械のイメージがあったが、仲先生のように、気象や災害対策のことまで研究できるのだと知り、工学部に少し興味を持った。地球温暖化という一つの問題でも、様々な方向からアプローチできると思うので、視野を広く持っていきたい。