「ナチュラルサイエンスⅠ・Ⅱ」第2回ワークショップ

ナチュラルサイエンスⅠ・Ⅱ(高校2,3年次生対象)の第2回ワークショップを2021年6月26日(土)に行いました。

今回のワークショップには、岡山大学異分野基礎科学研究所 鈴木孝義先生をお迎えしました。鈴木先生は本校のSSH運営指導委員でもあります。今回は「錯体化学」を中心とした講義でした。身近な発色している物質などを例として、なぜその物質はそのような構造になるのか?疑問をもって世界を見つめることの大切さなどを教えていただきました。講演後も生徒が何人も残って質問するなど、非常に興味関心が高まった様子でした。学校設定科目ナチュラルサイエンスで身につけるべきVisionとして、多面的・多角的な視点や、学問的な広い視野を得る機会となりました。

○生徒の感想(抜粋)

 今回のワークショップを通して金属錯体について学ぶことができた。とても難しい内容だったが、基礎から教えてくださったり、実験を混ぜながら説明してくださったのでとても分かりやすく面白かった。多彩な色を示す金属錯体は身近なところでも役立てられていて驚いた。また、金属錯体のどのような性質がそれらに応用されているのか具体的に知りたいと思った。そして、可視光線の実験で下敷きが特定の光を吸収すことで、光が透過しないのを知って驚いた。金属錯体や色、光について興味が深まり、そしてとても面白かったので他にも知りたいと思った。ワークショップでは様々なことに興味を持ち、色々考えることが重要だと学べた。分からないことがあっても自分なりの考えや意見を持ちたいと思った。日常生活で持った疑問を大切にし、自分の視野を広げていきたい。

 今回のワークショップで私は鈴木先生のお話からたくさんのことを知り、自分なりに考えることができました。私は理学部の化学科にとても興味を持っていたうえ、資料だけでもわくわくするような内容だったので、とても楽しく印象に残りました。特に印象に残った内容は、物質のつくる「色」についてです。物質それぞれでつくる色が違うのはもちろんですが、温度や溶媒によって変化するものもあることにとても驚きました。色の違いや変化があるということは性質の異なるものであるということであり、それが目で見て分かるということでもあるので、様々な場面で活用されるんだなと思いました。また光についてのお話では、光の吸収についての実演もあり、とても興味がわきました。物質が花火などの、光を放出するものである時それは暗いところで見ることができ、逆に光を吸収するものは明るいところで見ることができるというお話は、当たり前なことのようではあるけど、考えたこともなかったのでかえってとても納得させられました。色や光などは日常にありふれているけれど、それらは物質自身の中身が何であるかを示している、ということを改めて感じ、自分たちの生活にたくさん活かされているんだなと思いました。今回のワークショップのように、これからも自分の面白いと思える分野を探り、何故と思ったら自分なりにしっかり考えることを大切にしていこうと思います。