第19回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会

8月10・11日に岡山市で行われた第19回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会に,本校からはステージ発表(岡山県代表)1グループ,ポスター発表2グループ,いずれも3年次生が参加しました。
理数科として課題研究に取り組んできたことの集大成として,どの研究グループも素晴らしい発表ができました。そして,他校の理数科の生徒とも,交流を深めることができました。これらの楽しく,充実した体験は,理数科の生徒しか味わえないものです。

○ ステージ発表
研究テーマは「水溶液の溶質が物性に及ぼす影響についての基礎的研究」です。昨年度の岡山県理数科課題研究合同発表会で最優秀賞に選ばれ,岡山県代表としてステージ発表を行いました。
科学部のボランティアで大きなシャボン玉で遊ぶブースを担当したとき,より大きく強いシャボン玉を作るにはシャボン液をどう配合すればよいのか,という素朴な疑問を持つことで研究が始まりました。研究を進めて行く中で,シャボン液の表面張力と粘度が関係していると考え,溶質粒子という化学的な視点でメカニズムの解明を試みました。そして,表面張力と粘度を測定できる装置を自作し,さまざまな溶液について実験することで,表面張力と粘度の大きさを変える要因について考察し,その関係性を導きました。

○ ポスター発表
〈物理分野〉
研究テーマは「ブラジルナッツ効果の発生条件について」です。ブラジルナッツ効果とは,粉粒体において大きい粒子と小さい粒子を同容器に入れ振動を与えると大きい粒子が小さい粒子の上に出てくる現象です。昨年の先輩方が,その発生要因が大球の個数により変化することを見出したのを引き継ぎ,大球が1つの場合の場合における振動数と振幅の依存性について調べました。そして,振動に使われるエネルギーのうち,振幅の要素が大きくなると,大球の上昇時間はより短くなることがわかりました。

〈地学分野〉
研究テーマは「広戸風と地形の関係性」です。岡山・鳥取県境にある那岐山南側山麓(奈義・勝北・勝央)付近では,台風が紀伊半島付近を通過する際に「広戸風」と呼ばれるおろし風が発生します。大きな被害を出すこの風について,模型を用いた実験・台風時のアンケート,過去の気象データの分析など通して,地形と風の特色や安定層の存在高度に注目し発生メカニズムの解明を目指して研究を行いました。その結果、安定層の存在高度が南側山麓の空気の流れに影響を及ぼすこと,また発生要因には従来研究されてきた安定層や鳥取平野の形状の他に那岐山東西に存在する谷が関わっている可能性があることがわかりました。

○ 生徒交流会

ポスター発表の後,生徒交流会がありました。これは,この研究発表会で集まった理数科高校生たちの交流を深めようという趣旨で,毎年行われている行事です。今回は地元岡山県での開催ということで,本校がこの会の企画・進行・運営を行いました。岡山のことをもっと知って楽しんでもらおうと,本校理数科生徒がマジックショーやクイズ大会の準備をしてきました。おかげさまで会は大盛況となり,ここでも津山高校の生徒は大活躍,他県の理数科生徒にアピールできました。

来年度のこの大会は,佐賀県で実施されます。現在,理数科2年次生の課題研究は進行中です。来年度のこの大会にて,本校の生徒が高校生らしいユニークでおもしろい研究発表ができ,他校理数科の生徒と楽しく交流できることを期待します。