京都大学研修

8月2日に2年次生38名で京都大学研修を実施しました。

この研修は,津山高校独自の学校設定科目「ナチュラルサイエンス」「ソーシャルサイエンス」の一環として,将来の各分野のリーダーとなる人材を育てる目的で実施しています。昨年度と異なり今年度は「メディカルサイエンス」を選択している生徒もこの研修に参加しました。

本校同窓会 京阪神支部長でもある京都大学・杉山雅人特定教授(国際高等教育院)と京都大学の先生方、多数の本校出身の京都大学生たちの支援を得て、京都大学で充実した研修となりました。

1.全体会

杉山教授から京都大学の学部編成と、大学での研究についてお話を伺ったあと、本校出身の京都大学大学院生命科学研究科の菅田浩司准教授からご自身の研究についてご紹介いただきました。最先端の研究内容についてわかりやすく説明をしていただきました。

2.津山高校卒業生の研究紹介

京都大学/大学院に在籍中の本校卒業生3名が、自身が行っている研究を中心に、高校生へのメッセージも含めてお話をしてくださいました。どの先輩方も自身の研究について熱く語ってくださり、本気で学び、研究することの面白さが伝わってきました。

3.模擬授業

京都大学大学院のお二人の先生から研究分野に関する模擬授業を受けました。

①「今と昔の地図を読む―津山城下町から現代都市津山へ―」

総合人間学部、人間・環境学研究科の山村亜希教授に、ご専門の歴史地理学について、津山を題材にしてご講義いただきました。生徒たちは実際に津山の昔と今の地図を見比べながら、「なぜこの場所にこれがあるのか」といった問いについて考え「地の理(ことわり)を解く」体験をさせていただきました。

②「高校では教えてくれない藻の話」

総合人間学部、人間・環境学研究科の宮下英明教授に、ご専門の藻類学についてご講義いただきました。実は身近で、私達が食べたり利用したりしている藻類の不思議さや面白さを紹介していただきました。いくつか実物の昆布やアルギン酸を使った興味深い実験も見せていただきました。

4.津山高校卒業生との懇談(京都大学キャンパスを巡りながら)

津山高校卒業生の方々に、百周年時計台記念館歴史展示室などを案内していただき、京都大学キャンパスを巡りました。菅田准教授(生命科学研究科)には、ご自身の研究室を見せていただくことができました。実験器具や実験方法についても実物を見せていただきながらご説明いただきました。

5.生徒の感想

・自分のためだけでなく、人や社会のために学んでいる、という言葉が印象的だった。そういった気持ちや志を持って勉強に取り組めるのはとてもすごいことだと感じた。
・どの先生方、大学院で研究されている方も、自分の研究に誇りを持っているように見えて、京都大学は本当にいい環境なんだなと思いました。自分の好きな分野の勉強ができる環境に早く行きたいと思いました。大学は知的好奇心を満たしてくれる場所であり、かつ、その学びを社会に還元する場所という言葉が心に残りました。
・学びへの好奇心、そして将来の可能性の大きさに気づくことができ、より勉強したいと思うようになった。また、京都大学は自由に勉強するという精神のもと、ユニークな発想を持つような学生さんが多くいられるような感じがして、とても楽しかったのでぜひ行きたいと思った。
・自分も興味のあることを見つけてそれを追求できる人になりたいと思った。
・大学に行き就職するという選択肢だけではなく、研究をするという選択肢もあると気づくことができ、進路の視野が広がったと思います。