令和2年度 理数科1年次生 サイエンスキャンプ

 9/19(土),理数科1年次生はサイエンスキャンプを実施しました。

 例年は5月下旬に実施していましたが,今回は新型コロナウイルスの影響を考慮して9月の実施となりました。内容についても,和気町の「岡山県立自然保護センター」でのフィールドワークのみを行いました。例年であれば,赤磐市の「竜天天文台」で1泊の後,2日目に吉備中央町の「岡山県生物科学研究所」を見学しますが,残念ながら実施できませんでした。生徒もとても残念がっていましたが,その分,自然保護センターでのフィールドワークへ向けて気合が入っています!

 まずは学校のピロティにて,班ごとに分かれて出発前の点呼です。この後,33名がバス2台(ソーシャルディスタンス確保のため)に分かれて,出発です!

 約1時間で,自然保護センターの駐車場に到着しました。管理棟に着くまでに,少し歩きます。ちょっとしたハイキング気分です。

 その後,講師の先生方から,施設利用にあたっての諸注意を受けます。

 午前中は,センター内のフィールドワークです。6班に分かれて出発! 野草園では,準絶滅危惧種に指定されている「ミズアオイ」がとてもきれいに咲いていました。

 昼食休憩。自然の中で食べるごはんは,おいしいね!

 午後は,各班で調べたことや発見したことの発表をします。それに向けて,採取した動植物のスケッチをしたり,実体顕微鏡で観察したり,図鑑を見て情報収集したりなど,班員で協力して準備しました。(Research Mindの育成,Gritの強化)

 さて,いよいよ発表です。短い準備時間でしたが,みんな立派に発表しています。さすが理数科のメンバーです!

 全班の発表後,講師の阪田先生と藤田先生から,講評をいただきました。その中で,「今は,知識は調べれば,すぐに得られる時代。これから求められるものは,疑問を持つ力と考える力です。」というお言葉をいただきました。生徒たちはその言葉を心に刻み,これからも好奇心・思考力・発信力のVisionを持ちながら成長していくはずです。生徒たちの質問にも丁寧に対応していただき,ありがとうございました。

 最後に,お世話になった講師の先生に,生徒代表からのお礼のあいさつをし,みんなで写真撮影の後,施設をあとにしました。

生徒の感想から

・フィールドワークを通して,自然にはたくさんの動植物が互いに関係を保ちながら生息しているということを改めて感じることができた。ミノムシのミノを開く作業を通して,解剖バサミの扱い方や,実体顕微鏡の使い方を理解した。実体顕微鏡で観察したミノムシには,肉眼では確認しにくいような細かい毛や,開かれたミノの修復する過程などを確認することができた。調べれば山ほど出てくる知識を元に新たな疑問を見つけ,その疑問を解決するために必要な知識や手段・方法を身に付けていこうと思った。

・普段自分が生活している中では見ることができないものをたくさん見ることができ,新たな発見や驚きばかりでとても貴重な体験になりました。他のグループの発表を見ていて,新たな知識を得ていくだけでなく,「こんな視点があったんだ」など,別の角度から得るものもたくさんありました。正直,虫捕りにあんなに集中したのは久しぶりで,とても楽しかったです。野草園のミズアオイも美しかったです。

・自然に対して何かしらの疑問を抱くことの大切さや,大きな視点から小さな視点まで幅広い視野を持つことの重要さを学んだ。私はカエルについて調べ,足の形やお腹の色など,さまざまな理由や根拠からヌマガエルだと判断することができた。また,同じカエルを取り上げて調べていた人がいたが,着目する点が全く違い,面白いと思った。この行事で得た経験を今後も生かし,VGRをどんどん伸ばしていけるように,普段から心がけてがんばっていきたいと思います。

・新型コロナの影響で外出も思うようにできていなかったので,久しぶりに自然を大いに感じることができてよかったです。自然保護センターには本当にさまざま虫や植物であふれていました。私たちの班では,葉の裏の卵が謎として残ったので,また調べてみたいと思いました。他の班で興味深いことがたくさんありました。これからも,なぜだろうと不思議に思うことを大切にしていきたいと改めて強く感じることができました。

・同じ施設内を6つの班で探索し,発表のときにそれぞれが特徴のある異なるテーマであったことがとてもよかったと思います。個人的には,ミノムシの発表がお気に入りで,予想→実行→結果→新たな疑問というようなループになっていて,内容がすごくわかりやすくてよかったです。ミノムシが巣をつくる様子は見たことがなかったので,修復しているところを撮った動画はとても興味深かったです。