R01理数科「SSH地球環境研修」

11月2日(土)~3日(日)に,理数科1年生の希望者36名で,蒜山にある鳥取大学 農学部フィールドサイエンスセンター「蒜山の森」にてSSH地球環境研修を行いました。

1日目は,主に研修林での実習です。
キノコが生えていそうな箇所を散策しながら,演習林の頂上を目指します。日本きのこセンターの牛島秀爾先生に,道中で見つけたキノコについて詳しく解説していただきました。種類や特徴だけでなく,おいしい食べ方など,キノコについては何でもご存知です。生徒からも,絶え間なく質問が出ていました。

キノコが生えていそうな箇所を散策しながら,演習林の頂上を目指します。 演習林に上りながらの植生の観察では,日本固有種のイタヤカエデによる樹液(いわゆるメープルシロップ)について解説してもらいました。 今年は,栽培中のシイタケの収穫体験もさせていただきました。

左側が大山(1,729m),右側が烏ヶ山(1,448m)です。天気にも恵まれ,とてもきれいに見えました。大山の頂上付近は低温と強風のため,木が生えていないのがよくわかります。

午後の研修は,ロープクライミングとキノコ探しブナ林の散策です。ロープクライミングは初めての体験でとても楽しかったようです。登るにはコツが必要で,慣れるとスイスイ登っていけます。高所の果樹を調査するために開発された技術とのことでした。

日本キノコセンターの牛島先生の指示のもとに,たくさんのキノコを見つけることができました!キノコの生えやすい場所を観察したり,特定の木にしか生えない種類のものを探したり,実際に触って特徴を確認したりなど,生徒には貴重な体験となりました。生徒もキノコを見つけては,写真に収めていましたキノコの分類は難しいのですが、しっかり質問しながら見分けていました。

夕食の前に,生徒が採集したキノコや植物を並べて,種類の同定を行いました。生徒は,牛島先生の知識に聞き入っています。

いよいよ夕食。採集したキノコも一緒に食材として食べます。今回は食用のキノコをたくさん発見できました。大満足です!!

夜の研修では,採集したキノコの特徴についての講義,世界にある様々なキノコについて学びました。キノコの世界は奥深い。
後半は世界の森林環境と世界の色々な食事( 引率教員のリクエストにより,主に昆虫食について)について学びました。海外に行く際は何でも食べられることが条件だそうです。
入浴後は学習時間です。みんなで週末課題に取り組みました。

2日目は,三平山への登山です。

事前に学んだ植生の垂直分布の話などをもとに,山頂に近づくにつれて変化する山の植生を観察しました。

宿泊所の裏山から登山口までは,自然があふれる過酷な道でした。昨日は演習林散策,そして本日は三平山と2日連続の山登りです。さすがに疲れはありましたが,さすがは津山高校理数科!!キノコや植物を観察しながら,元気いっぱい進んでいきます。今年の1年次生もすごいね。やはりフィールドワークは大切ですね。

山頂は強い風が吹いていましたが,360°の景色を見渡すことができました。ちなみに三平山は,登山口からは約45分で山頂に到着できます。登山初心者にも,お勧めのコースです。

午後は,2日間の研修のまとめを行い,班ごとに発表をしました。
5グループに分かれて発表を行い,最後は智頭の山人塾塾長 山本福寿先生(元鳥取大学農学部特任教授)に指導講評を頂きました。
山本先生からは最後に「常に疑問を持ち続けること,あきらめない姿勢を持つこと」「謎を追いかけていけば面白い世界が待っている」とメッセージを頂きました。

<生徒の感想>

  • 周りのたくさんの生物、それらを含めた環境全体と大きくかかわって生き残ろうとする生き物に感動した。キノコの種類やその特徴、海外の森林についてなどたくさんのことを初めて知ることができた。図鑑を見ることで知識を得られるが、実際に本物をみて触れて、においをかいで、食べて味を知ることが重要であると身を持って感じることができた。
  • きのこについてはもちろん、専門家という人の物に対する探究心や、姿勢なども学べたと思う。また、その専門家の方から学んだことを意識してみてみると、いつもみている世界と全く別で、気づくことが多かったと感じた。特にキノコの生息地や、山登りをしているときの木の種類の変化、説明で聞いてなかなかわからなかったけど、実際にみてみることでより深く理解することができた。
  • 初めてたくさんのきのこをみることができた。私はスッポンダケが一番印象的だった。食用だけでなく工学や薬などにも使用されていることを知った。図鑑ではわからないことを実物を見ることで解決することが大切で、スケッチが重要だと学んだ。
  • 教科書の授業だけでは見つけられない発見ができた。実際に見ると感動があった。本当に良い経験になった。問題が一つあって、その一つだけを解決する方策で解決できるほど自然は甘くないということが分かった。物事を多面的に捉えていく姿勢を持とうと思った。
  • 今回の研修を通して一つのことについて極めるということのすごさを知った。それがどんな分野であっても通用することであり、理数科として目指すべきであるように感じた。また、質問をすることの大切さを知り、今後の研修でも生かしていきたいと改めて感じた。