京都大学研修

8月1日に本年度も2年次生15名で京都大学研修を実施しました。

この研修は,津山高校独自の学校設定科目「ナチュラルサイエンス」「ソーシャルサイエンス」の一環として,将来の各分野のリーダーとなる人材を育てる目的で実施しています。

本校同窓会 京阪神支部長でもある京都大学・杉山雅人教授(総合人間学部長)と京都大学の先生方,多数の本校出身の京都大学生たちの支援を得て,京都大学で充実した研修となりました。

1.全体会

杉山教授から京都大学の学部編成と,大学での研究についてお話を伺ったあと,本校出身の京都大学総合人間学部と農学部の4回生の二人から,卒業研究の内容について発表いただきました。

2.昼食交流会・ランチョンセミナー

杉山教授と,本校出身の京大生多数と昼食を共にしながら,大学生活や大学での研究,受験勉強の仕方などについてお話を聴き,交流を深めました。

3.研修

京都大学大学院に在籍している本校卒業生二人と京都大学大学院の先生から研究分野に関する研修を受けました。

①工学部防災研究所研究紹介「気候変動による梅雨期線状降水帯の将来変化予測」

工学研究科博士課程 小坂田さんから,地球温暖化による数十年後の気象予測シミュレーションについて講義してもらいました。日本や世界各地の気象データや,人工衛星の観測データをもとに全球気候モデル(GCM)や領域気候モデル(RCM)を用いて計算を行った結果,地球温暖化による集中豪雨の増加が予測されています。また,昨年度相次いだ豪雨についても線状降水帯発生のメカニズムなど解説していただきました。

②理学研究科紹介「超伝導体Sr2RuO4をめぐる25年の歴史と最先端」

 理学研究科修士課程 三好さんからは、超伝導体の特性やその利用方法について説明をしていただきました。また,三好さんが研究されているSr2RuO4について、その研究手法や今後の活用の方向性など多岐にわたって説明をしてもらいました。

③模擬授業「棒としてのルール、綱としてのルール」

総合人間学部人間・環境学研究科 那須耕介教授に法や規則など様々なルールいついて,その守るべき意義について様々な角度から講義していただきました。高校生にとって初めての法律・哲学に関する講義でしたが,ルールとは何かについて考えるなど,まさに大学での授業について行く生徒たちの姿を見ることができました。

<生徒感想>

先輩方の研究の内容を聞き、自分の持っている知識では理解することが難しい研究内容も多くあったけれど、どの方もとても楽しそうで、研究を活き活きと行っている様子がとても印象的だった。

先輩方や教授の方の話を聞いただけでも、本当に多くの学問分野があり、驚いた。また、その一つ一つがとても専門的で、どの学問をとっても奥が深く、その学問を真に理解することは限りなく不可能に近く大変だと思った。しかし、だからこそその学問をとことん突き詰めて研究し理解を深めていくことは面白いのだろうと思った。

自分が今まで大学の研究や学問等について抱いていたイメージは漠然としたものでした。何か難しいことについて研究や議論を重ねていく、というぐらいにしか分かっていませんでした。しかし、今回の研修でOB・OGの先輩方の研究を聞いて非常に楽しそうに喋っていることがすごく印象的でした。今の自分には、先輩方のように熱中して取り組める研究の対象はまだ見つかっていません。だから、日々の生活の中で視野を広げ、多くのことに関心や疑問を持つことを意識したいと思いました。また、高校での勉強は「答えを求めること」ですが、大学での研究や学問では、特に文系は「より適したものを求めること」だということも分かりました。だから、日々の勉強でも「答え」だけでなく、「答えまでの過程」を大切にしていきたいと思いました。

今まで大学で行われている研究は「まだ分かっていないから、“しなければならない”もの」だと思っていたが、今回の研修で、実際に研究している人の話を聞くと、「興味がある」とか「好きだから」、「楽しそうだから」などの理由で研究していることにとても驚いた。研究とはもっと堅いものだと思っていたが、「自分がしたいこと」をできるのは、すごく面白そうだなと思う。そんなことを思い切りできるのは、「自由」を理念の一つにしている京都大学だからこそだな、と感じた。

研究発表や講義を聴いて、研究や学ぶこと自体が楽しいことであるということが伝わってきた。自分もそのようになるためには、ベースとなる今の勉強を満遍なくやっておくことが必要だと感じた。